「日本人の英語」読みました

マーク・ピーターセン氏が著したロングセラー「日本人の英語」を読みました。1988年に初版が発行され、版を重ねて私が購入したのは81刷。以前から著者の名前はぼんやりとは聞いた覚えがありましたが、こんなロングセラーの本を書いていたとは知りませんでした。

日本人の英語

これまでも多少なりとも英語関連の本は読んできましたが、この文庫本に書かれていることは今までとは違うアプローチの説明が含まれており、興味深く読めました。

特に印象に残ったのは不定冠詞の説明です。一般的な文法書では、「名詞があって、それが単数で数えられれば不定冠詞aが付く」という説明が普通です。しかし、本書の説明の仕方は違います。「まず不定冠詞aがあって、そこに名詞がつく」と説明しているのです。

例えば、英語ネイティブが昨日のお昼に食べた(形のある)ものを思い出しながら話すとき、I ate a,,,,a,,,a,,rice ball!と言うと説明しているのです。a,,,aと言って頭の中で形のある具体的なものを表現する準備をしながら、「サンドイッチだっけ?ホットドックだっけ?あっ!おにぎりだった」と言うわけです。

この説明は目から鱗でしたね。確かに、ネイティブがa,,,a,,,(発音的にはエイに近い)と言いながら言葉を探すことはありますからね。

そしてこの章ではこう締めくくります。同じ綴りの名詞でも冠詞のつかない「名詞」と不定冠詞のついた「a + 名詞」は違う単語であると。

もちろん、不定冠詞以外に定冠詞、可算・不可算名詞、単数・複数等日本人が苦手な分野(日本語に無い概念ですから)についても言及し、さすがロングセラーと思わせる説明が随所に現われます。

この本お勧めします。

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