「春秋うちあけ話」読みました。

日本語力向上のために日本経済新聞のコラム「春秋」の書き写しを始めてまだ一月も経っていませんが、春秋を題材にした「春秋うちあけ話」という書籍が日経プレミアムシリーズで刊行されました。

発売日は3月11日。単なる偶然ですが、私の書き写し開始に合わせたようなタイミングで迷わず購入しました (笑) 。

春秋うちあけ話

執筆者は日本経済新聞で15年わたり春秋を執筆してきた大島三緒さん。1957年生まれということなので、私より7歳年上です。

大島さんはコラムを料理に例えていて、コラムのその日のテーマが料理の素材、調味料にあたるのが引用する本・映画・実体験、これらに加えてもう一つ小さな話をスパイスだと説明しています。

本書では、テーマや引用の選び方を色々語っているのですが、その際に挙げられる作家の名前とか史実等は初耳も多く、同氏の知識量に感心します。やはり、新聞社の論説委員となると教養は豊かです。相当読書はしているのでしょう。翻って自分を見つめると、知識の少なさに恥ずかしさを感じます。

本書の最終章は「コラム書きの文章作法」と題され、執筆技術的なことが書かれています。英文和訳は原文が存在するのでこの章で書かれていること全てが使えるわけではなかったですが、文章は短めにして主語と動詞は近づけるというテクニックは、英文和訳でも言えることだと思いました。

それと550文字程度という短いコラムをまとめるのに、大島さんは10回以上国語辞典を引くそうです。同氏は日本語のプロだと思いますが、それでもまめに辞書にあたるのです。翻訳に対するアドバイスにも、時間を惜しまず辞書を引けというものがあるため、共感する部分でした。

今後春秋の書き写しを継続していく上で、書き手の方がどのようにコラムを執筆しているのか、この本を通じて垣間見ることができ、コラムの内容そのものにも興味が持てそうです。

関連リンク

 春秋の書き写し続きそうです

 日経新聞春秋 – 書写はじめました

 春秋書き写し一周年

コメント

  1. snakanaka より:

    こんにちは。コメント失礼します。私も2025年に定年を迎える者で、定年後は実務翻訳を活動の一つに出来ないか、今年からいろいろ情報を集めはじめ、このサイトを見つけました。計画的に確実に努力されているご様子に感心しております。私はまずは独学でスキルを高めて、並行してトライアルを受けてみようと思っています。
    トライアルは今のところ1勝2敗。なかなか難しいですね。1勝のところは特に仕事も来ないし….
    gaotsuさんの奮闘内容も参考にさせていただきたいと思います。

  2. gaotsu より:

    snakanaka様
    コメントありがとうございました。
    すでにトライアルを受けてらっしゃるんですね。
    翻訳の勉強を始めて、独学もありということも感覚としてはわかってきました。ですので、お金を払って通信講座を受講するメリットは、第三者に添削してもらうことに尽きると思います。
    今のところは、通信講座は継続していこうと思っています。
    また、覗きにおいでください。

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